2013年7月20日土曜日

ホワイトIT企業で働くとこんな感じ

ブラック企業の代名詞としてよくあがるIT業界。IT土方(土方の方々に失礼なのではと思わないでもない)なんていわれる職場もあるようでひどいところは本当にひどいようだけれども、今の現場に入って数ヶ月、超絶ホワイトっぷりがすごいので書いてみる。


概要
今の案件にはお客さん(A社)の自社開発の企業向けソリューション(α)にGUI開発者として参画している。で、このプロジェクト、営業、開発、保守、運用なんかも含めるとざっと80人規模になる。もしかしたら知らない場所にも人がいるかもしれないけれど、同じフロアでαに確実に専任で携わっていると知れている人だけで80人ぐらいいる。α自体はVer1がすでにリリースされていて複数の大企業に納入されて元気に(?かどうか知らないけど)稼動している状態。


体制説明
色々とトライアンドエラーを繰り返しながら柔軟に体制を変えているようなので以前はまた違ったようだけれども、今は大体こんな感じで回しているようだ。内実はよく分からないので数字は適当。

・現行開発/サーバサイド(3~5人ぐらい)
Ver2の開発でサーバとかデータ周りをいじくり回してる人達。

・現行開発/フロントエンド(3~5人ぐらい)
Ver2の開発でGUIとかクライアントアプリ周りをいじくり回してる人達。

・プロト開発/サーバサイド(5人ぐらい)
Ver3に向けてのプロト開発でサーバとかデータ周りをいじくり回してる人達。

・プロト開発/フロントエンド(10人ぐらい)
Ver3に向けてのプロト開発でGUIとかクライアントアプリ周りをいじくり回してる人達。GUIの凝ったアプリなのでここに開発リソースがたくさん割かれてる。私がいるのもここ。

・プロト設計(5人ぐらい)
Ver3に向けての設計を進める人達。

・営業/コンサル(10人ぐらい)
αを実際のお客さん達に売り込みに行く人達。「αを使ったらこんなに効率よくなりますよー」とか甘言を弄する人々。日本全国飛び回ってるっぽい。

・保守運用(5~7人ぐらい)
良く分からんけど多分保守とかやってる人達だと思う。

・テスト(5~7人ぐらい)
テストケースとか作ってるっぽい人達。これも良く分からん。

ここまではパートナー企業から来てる人達の内訳。それプラス以下。

・A社社員(20人ぐらい)
パートナーの取りまとめを行う人達。設計の最終決定や、スケジュール管理、アーキテクチャ選定、価格交渉などなど最終的な責任を持つ人達。

なんか人数合わないけどざっとこんぐらい居る。


なぜホワイトなのか
で、ここからはいかにホワイトなのかを語る。

・優秀
基本的にみんな優秀。A社社員は言わずもがな、パートナー企業から来てる人達も優秀。とくにコアメンバーはかなりスキルが高いと思われる。で、まれにあまり仕事のできない人が紛れ込んでくることがあるけれども、そういう人達はさくっと契約が打ち切られるのでいつの間にかいなくなっている。

・体制とか運用がしっかりしている
BTS(Bug Tracking System)の活用なんて今じゃどこでもやっていることだけど、A社ほど有効活用できているところは少ない。チケットの意味付け(課題、TODO、実装、レビュー、etc)はしっかりしているし、チケットとバージョンコントロールもちゃんと紐付けがされている(とくにレビューとの紐付けがかなり良くできている)。何よりWikiの充実っぷりがすごく、そのWikiも日々更新され、Wiki上でのコメントのやりとりも活発。意識の高い人が多いのだと思う。

・レビューがすごい
コードレビューが頻繁に行われている。コミットされたコードに対してはA社社員に限らず、パートナーの開発者もガシガシ行って指摘チケットが飛び交っているし、そこで見つけた事例が新しければすぐにWiki化されるというなんとも良くできた仕組み。ここでやべーこいつ、と思われた人は契約カットの憂き目に会うと思われる。またコードだけではなく設計やらテストやらもガンガンレビューされている模様。

・体調不良に優しい
A社社員は言わずもがな、パートナーでも体調不良で長期で休んでも契約がきられない(とりあえず家庭の事情で長期で休んでいる人がいるけれど契約はきられていない模様)。A社社員に療養が必要となれば積極的に休暇を薦めてフォローしあう体制をすぐさま作ってる感じ。よく知らんけど。

・スケジュールがきつくない
9-5時勤務で余裕で回る感じ。なのでいつも定時あがり。ただ、実はA社社員はかなり大変なようで終電間際まで作業している人もちらほらいるらしい。それでも休暇なんかはとりやすいらしく、みなさんガシガシ取得している。パートナーも設計の人達とかは大変そうだ。

・ピリピリしてない
納期のある請負案件だったりすると期日が迫ってくるにつれピリピリしはじめて、嫌な職場になると怒鳴るような人員がいるところもあるけれど、今の現場ではみんなある種のんびりとしている。もちろん自社開発のプロトとはいえスケジュールはあるのでそれに向かって進めているのだけれども、よりよいものを作ろう的なスタンスなのでスケジュールは柔軟である。多分そのせいもあってか余裕があるように見受けられる。これだけでもこの現場のホワイトさが分かろうというもの。

・嫌らしい人がいない
性格の悪い人がいない。A社の社員はみんなシュッとしてて紳士的である。A社自体も大企業でありA社の社風的なものもあると思うけど、とりあえず一緒に仕事する人達(A社社員に限らず)は感じの良い人達が多い。

・技術的に結構チャレンジング
新しい技術を上手いこと使ってよいもの作っていこうぜ!的なスタンスだし、技術的にかなり高度なことをやっていたりもするので知識欲を満たせる。


とまぁこれぞザ・ホワイト企業だな、と数ヶ月働いてみての実感。飽き性なので小金がたまったら働くのをやめて、しばらく自分のやりたい開発とか調べ物をしてからまた請負仕事をする、みたいな感じで色々な職場を見てきたけれど、A社ほどのホワイトっぷりはいまだかつて見たことが無いレベル。ブラックと叫ばれて久しいIT業界だけど、いるところにはホワイトな企業も生息しているというお話。

0 件のコメント:

コメントを投稿